1997年815

終戦記念日は光復節。一路ソウルへ。ソンイルさんらと の出会い


Hawk氏との別れ・・・朝である。非常にすがすがしい朝だ。でも今日、「先輩」Hawk氏と別 れなければならない。
3日一緒にいただけであるが、もっと長い間いたような気がする。それだけ濃い時間を過ごさせて貰ってということか・・
本当にうれしかった。ご家族と写真を撮って、とうとう出発である。本当に感謝感謝の思いで、バスターミナルへと足を運ぶ。
Hawk氏は、そこまで着いてきてくれた。そして、親切にもテグ行きのバスに乗る人に声をかけ「彼らがソウルまで行くからそれまでの間
よろしくたのみます。」と、言付けまでしてくれたのである。本当にいい人だった。
 さようならHawk!さようなら大邸!!!
バスが見えなくなるまで、彼は自転車で着いてきてくれて見送ってくれたなぁ。多少は老婆心とは思えたものの、本当にいい人やったぁ・・・
 

そしてソウル・・・ソウルとは、首都という意味の韓国語であるらしい。そう板門店ツアーの ガイドさんがしゃべっておられた。確か司馬遼太郎の『韓のくに紀行』なかにも書いていたように思う。(おぼろけながら)だんだん僕たちはその 首都に近づいてくるのである。
 一回、トイレ休憩があり、(そのときに時計の販売に人が来た。)サービスエリアの雰囲気はあんまり日本と変わらないな。などと思いながら、 またバスに乗り、少しまったりとしていると、大きな建物群がソウルに近づくにつれ見えてきたのである。大きい。本当に大きい街である。

ソンイルさん等が来た!!・・・バスから降りてターミナルの電話ボックスに入り、日韓共同 ワークショップで一緒になったソンイルさんの
ポケベルにメッセージを入れる。「今、ソウルに着きました!」と。
 前日にHawkさんの家から電話を入れたので、来ることは分かっていたのだが、一応確認のためにメッセージを入れたのである。(待ち合わせ 場所が電話ボックスの前と言うこともあったので)
20分位して、私の肩を叩く人がいる。誰?と思うとそこに立っていたのは、ソンイル君とソンウォンさんだったのである。
二人とは、北海道で年が近いと言うこともあり、お酒も飲み交わしながら色々な話をしていたわけである。
そして「ソウルに来たら是非うちに来てくれ!!」と酔っぱらいながら話していた ので、是非とも是非ともということで
ソウルに来たわけである。(まさかホンマに来るとは思ってなかったのかも知れないが^^;)

 とりあえず、もう一人来るはずだった、スーヨンが少し遅れているとのことでバスターミナルに入っている定食屋で、昼ご飯を食べることと なった。
4人が頼んだのはユッケジャン(肉のスープかな?)、ビビンバ、ネンミョン(冷麺)、豆腐チゲなどで、特にユッケジャンがおいしかったと思 う。
ご飯をスッカラ(匙)ですくい、スープを食べる。辛いスープが胃の臓に染み渡る。汗が噴き出す。そして二言目には「うまい」もしくは「マッシ ソヨ!」
を連発していた。(笑)元々ユッケジャンは犬の肉を使ってやっていたらしいが、もちろんここでは牛肉を使っていた。

 そうこうしている間にソンウォンのベルにスーヨンから「今つきました」とのメッセージが。スーヨンも本当に久しぶりである。
淑明女子大の女性コンビ(スーヨンとセヨン)のかたわれ(笑)である。学年年齢が同じと言うこともあって、北海道では俺等もまじって
いたずらをしてたなぁ。(笑)
 とりあえず、再会を喜び合い、韓国の王宮へと向かっていった。

景福宮に・・・韓国李朝のあった王宮へと向かう。とりあえず、歴史を見るとのことで国立博 物館に行く。もともと正面にあった、元朝鮮総督府
の建物が博物館であったのだが、1995年に金泳三大統領によって、日帝侵略の象徴となりうるモノなので取り壊された。そのために
現在博物館はその横に仮設みたいな形で建てられていた。日本の影が、どうしても見えてきてしまう。
 なかは、韓国の歴史だったが、「これはレプリカやで」などとソンイルさんが冷 やかすので、なかなか笑えるツアーとなった。(^^;)


博物館の前で

 王宮は、大きいの一言。映画「ラストエンペラー」の溥儀が即位するあのシーンを思い出してしまった。(向こうは紫禁城だけども)
こちらも前の大きな広場は武官と文官がひざまずいて国王に謁見したという。荘厳な一場面がよみがえってくるようだ。もちろんここで
血なまぐさい事件も多かったわけだろうが。だだっ広い広場を目の前にして色々と考えさせられた。

ソンウォンの家に行く・・・韓国の歴史を深く感じた後で、江南(カンナム)にある、ソン ウォンの家に行く。
実はインサドン(仁寺洞)に行って、韓国のお茶を楽しむはずだったが、僕らが、やたらと歴史とかに興味があって博物館と王宮にかける時間が
長かったため、「また今度にしようか?」ということになってしまったらしい(汗)

ソンウォンの家は、非常に渋くまとまったマンションで、「渋いところに住んでるねぇ・・」というと、ちょっと喜んでくれた。(汗)
犬もいて犬と遊んだりしていた。彼女の部屋もなかなかセンスがいい。僕と同じ人類学専攻していると言うこともあって、
ルースベネディクトの『菊と刀』の韓国語訳を見せてくれたりして、夕方からでは あるが、日本の研究のこと、韓国の研究、そして
将来どう言った職業に就くのか?などをアツクアツク語り合ってしまった。(上田ごめんな・・・)
ただ彼女は、第二外国語の日本語が苦手なご様子で、第二外国語で苦労をしてる上田氏とやたら意気投合してたよな?

ちなみにソンイルさんも同じ専攻だったために余計に話は盛り上がった。

カンナムのバー・・・熱く語っていると夜も早い。(笑)一同繰り出してカンナムのバーに行 こうと言うことになった。
実は初め、学生街と呼ばれているシンチョン(新村)に行きたかったのだが、今日は「特別な日」なので警察と学生運動家が
もみ合っていて、催涙ガスが充満しているはずだからカンナムで飲むのがいいよって事だったので家の近くのHofにしたのである。
 過激な学生運動みたいなモノも見てみたいのであるが、涙流しながら飲むビールはあんまりおいしそうではなさそうだったので
その言葉に従った。もちろん特別な日を作った主人公の子孫なのだしね。(笑)

バーといっても韓国でHOFといわれているところで、洋風居酒屋と行ったイメージだ ろうか?HOFといえばドイツ語で駅っていう
言葉やったよなぁ・・・

 ビールは、カスビールの生を頼んだ。なかなか軽いのどごしでうまい。ソンウォンは、「日本 にはジョッキで飲む飲み屋さんないでしょ?
って聞くが、それは彼女が北海道に行ってる間、行ってなかっただけで(もしくは見なかった)ちゃんと存在することを
伝えると「え?ほんとうに?」とびっくりしてしまった。

 初めは、そういった感じで普通に飲んでいたのだがいつの間にやら、韓国特有の飲み会ゲームが入りだし、みんなベロベロになるまで
罰ゲームのせいで飲んでしまった。ソンイルさんもちょっと崩れだしてしまって(笑)「元カノ」であるソンウォンのことを「あいつかわいいやろ?
と上田に言いまくっていたらしい。上田はどうすることも出来なく困っていたとのことであったが。(^^;)

 かなりいい気分で店を出てカンナムの夜風を感じながら酔い覚ましをする。なかなか良い酒やったなぁ。(メチャメチャ飲まされたのに関わら ず。)
かなりいい気分になって、ソンウォンのうちに帰り寝ることとする。
寝る前にまたまたソンイルさんが、元カノへのアツイ愛について語りだし、僕の睡眠時間がかなり削り取られてしまったことは付け加えておく。

ちょっと疲れてたけど、「同志」に会えて非常にうれし かった。

ソンイル氏チャルチャンセヨ!!



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